“有酸素運動”と”無酸素運動”どっちが痩せる?目的別の取り入れ方
低価格・短時間のパーソナルジムエクササイズコーチです。
「ジョギングとウォーキングはどちらが脂肪燃焼するの?」「ダイエットしたいけど、どんな運動を取り入れたら効果的なの?」
ダイエット初心者の方は、”無酸素運動”と”有酸素運動”の目的について知らない方が多いのではないでしょうか?
せっかく運動を行っているのに思ったような効果が出ないのは、目的に合った運動を行っていないことが原因かもしれません。
“無酸素運動”と”有酸素運動”の目的別の取り入れ方について知ることで、目的別のダイエットを急速に進める事ができます。
そこで今回は、ダイエット初心者の方に向けて、”ダイエット中に効果的な運動の取り入れ方”や“無酸素運動”と”有酸素運動“目的別の取り入れ方などについて詳しく解説します。
目次
“無酸素運動”と”有酸素運動”の大きな2つの違い
「有酸素運動は、”ウォーキング”や”水泳”で、無酸素運動は、”筋トレ”や”短距離走”」
なんとなくは理解しているけど、”使われるエネルギー源”や”運動強度”の違い、”目的”などについて詳しく理解できていない方が多いのではないでしょうか?
“無酸素運動”と”有酸素運動”では、大きく2つの違いが存在します。違いは、下記の通りです。
・使われるエネルギー源
・運動強度
では、ひとつずつ解説していきます。
使われるエネルギー源
・無酸素運動の主なエネルギー源は、”糖質”
・有酸素運動の主なエネルギー源は、”脂質”
上記のように使われるエネルギー源が異なります。
筋肉を使用する際に使われるエネルギーは、筋肉に貯蔵されているATP(アデノシン三リン酸)という物質です。
ATPは筋肉内で消費されるとADP(アデノシン二リン酸)という物質に分解されます。
筋肉内に貯蔵できるATPの量は限度があるため、活動を続けるためにはADPをATPに再合成する必要があります。
ATPを供給する経路は「CP系」「解糖系」「有酸素系」の3つに分けられ、「CP系」「解糖系」が無酸素運動、「有酸素系」が有酸素運動にあたります。
無酸素運動
無酸素運動の「CP系」は筋肉に貯蔵されているクレアチンリン酸(CP)という物質を分解してATPに再合成を行っています。
「CP系」は3種類の中で最も大きなエネルギーを生成できますが、枯渇も早いです。
筋力トレーニングを行っている人がクレアチンを運動前に摂取するのはこのためです。
もう一つの「解糖系」は筋肉内にある“糖質”がピルビン酸に変化する過程でATPが再合成される回路です。
この合成は酸素がなくてもできます。
運動強度が向上することによって、”酸素”を体内に取り入れることのできる量が減ることで、”糖質”がエネルギー源となります。
「CP系」、「解糖系」ともにエネルギーの供給速度が速く、再合成にかかる時間も少ないため、筋力を瞬発的に発揮するパワーを高める効果が期待できます。
有酸素運動
一方の有酸素運動は脂質をエネルギー源として使用します。
脂肪を燃焼するためには、体脂肪が分解された”脂肪酸”と”酸素”が必要です。
体脂肪から分解された”脂肪酸”が細胞の中のミトコンドリアという箇所に運ばれ、細胞の中のエネルギーであるATPに変わり”二酸化炭素”と”水”が生まれることで、脂質がエネルギー源として使われます。
すなわち、有酸素運動の場合、呼吸を自然に行う事ができ、酸素が体内に残っている状態なので、”脂質”をエネルギーとして使う事が可能です。
運動強度
無酸素運動の場合、運動強度が高いため長時間継続することが難しいですが、有酸素運動は運動強度が低いため、長時間継続して運動することが可能です。
一方、無酸素運動はその強度の高さから筋肉へ刺激をいれ筋肉量を増やす効果が期待できますが、有酸素運動では筋肉はつきづらいです。
このように、運動強度が異なることで、継続できる時間や効果も異なります。
無酸素運動は全力に近い筋力を短時間で発揮しやすく、筋肉量を増やし基礎代謝を高めることができます。
有酸素運動は体に貯蔵されている体脂肪を燃料とするため、脂肪を燃焼させることができます。
目的に応じて、”無酸素運動”と”有酸素運動”を使い分けることが大切になります。
無酸素運動は、”ダイエット”や”筋肥大”の目的で行う
無酸素運動は有酸素運動に比べ、筋肉に刺激が入りやすいため筋肉を鍛えることができます。
その為、ダイエットや筋肥大を行いたいと考えている人におすすめです。
無酸素運動を行うことで、筋肉量を向上させ、基礎代謝を上げることができます。
基礎代謝とは寝ていても消費されるエネルギーのことで、基礎代謝量は筋肉の量に関係しています。
筋トレを行うことで、筋肉の量が増加し、基礎代謝を上げることができます。
また、筋肉をつけることで、二の腕やお腹を引き締めたり、ヒップアップ等、メリハリのある体を作ることができます。
なので、体重や体脂肪率の変化だけでなく、見た目やボディラインなどの変化も感じることができます。
見た目を意識したかっこいいor綺麗な体になるダイエットやボディメイクには、”無酸素運動”がおすすめです。
また、筋トレを行うことで、筋肥大も期待できます。
筋肉は、トレーニングなどの負荷によって分解され、栄養摂取を行うことで、筋肉が大きくなり、修復されます。
与える負荷を徐々に上げていくことで、筋肉が慣れることなく、筋肉を肥大させ続けることができます。
筋肥大を目指す際は、筋肉に必要な栄養源を摂取し、効率よく行いましょう。
“基礎代謝”を上げるためにおすすめの筋トレ
下半身には、”全身の筋肉の約7割”が存在します。
基礎代謝を上げる筋トレを行う場合は”太もも(大腿四頭筋)・お尻(大臀筋)・裏もも(ハムストリングス)”を鍛えましょう。
自宅でできる下半身のおすすめ筋トレは、下記の通りです。
・スクワット
・バックランジ
・バービージャンプ
それぞれのポイントはこちら!
→”基礎代謝”を上げ、”痩せやすい体”を作る筋トレ3選と体型維持法を解説
基礎代謝を上げるために優先的に”下半身”のトレーニングを行い、効率よく代謝アップをしましょう。
脂肪を燃焼させるには、”有酸素運動”が効果的
脂肪を燃焼させるためには、筋トレなどの”無酸素運動”に比べ、ウォーキングなどの”有酸素運動”の方が効率的です。
繰り返しになりますが、脂肪を燃焼するためには、体脂肪が分解された”脂肪酸”と”酸素”が必要です。
無酸素運動の場合、体内に酸素が送り込まれにくいため、”糖質”が主なエネルギー源となります。
なので、”脂質”を効率的に利用することできる有酸素運動が脂肪の燃焼には効果的です。
”脂肪燃焼”に効果的な有酸素運動の”タイミング”と”時間”
有酸素運動は“起床後食事前”に取り入れましょう。
起床後食事前のタイミングは、”糖質”が体内に最も少ない状況なので、”脂肪”をエネルギーとして使いやすく、”脂肪燃焼”を効率化させます。
体内に”糖質”が多い状況では、”脂肪”を効率的にエネルギーとして使う事ができず、脂肪燃焼をしにくいです。
なので、”起床後食事前”または”食後3時間以上経過”し”空腹”の状態で行いましょう。
また、20分以上の有酸素運動を継続的に行うことで、”脂肪燃焼”効果を最も発揮する事ができます。
血液中に”脂肪酸”が放出され、脂肪を燃焼するまでに約20分程度かかるからです。
「有酸素運動を始めて20分間までは脂肪燃焼が全くない」というわけではないですが、効率的に脂肪を燃焼させるためには、20~30分継続的に行うことがおすすめです。
初心者におすすめの有酸素運動
ダイエット初心者の方におすすめの有酸素運動が”水中ウォーキング”です。理由は下記をご覧ください。
・怪我のリスクが低い
・ウォーキングより負荷が強い
怪我のリスクが低い
水中ウォーキングは、下半身が水圧により重圧がかかっていないため、膝への負担が少ないです。
なので、ウォーキングを長時間行うことで、体重を支えきれず、膝の痛みが出てしまうリスクを抑えることができます。
怪我をしてしまうことで、ダイエット期間が中断され、モチベーションが低下し、辞めてしまうことも多いです。
なので、怪我をせず、長期的にダイエットを継続するためにも、”水中ウォーキング”が良いでしょう。
ウォーキングより負荷が強い
通常のウォーキングとは異なり、水による抵抗があり、負荷を上げることができます。
ウォーキングに慣れてしまうと、「物足りない」と感じる方も多いのではないでしょうか?
水中ウォーキングを20〜30分行うことで、ウォーキング以上に疲労感が溜まり、達成感にもつながります。
まずは、通常のウォーキングを行い、慣れてきたら水中ウォーキングを取り入れるようなステップを踏みましょう。
息が上がりすぎない強度で行うようにしましょう。
有酸素運動は、筋分解を進めるリスクがある
有酸素運動を行うことで、脂肪燃焼をすることは可能ですが、同時に”筋分解”のリスクもあります。
有酸素運動のような継続的な運動は、コルチゾール(ストレスホルモン)が増加します。
このコルチゾールは筋肉を分解することによりエネルギーとして変える作用を持ちます。
その為、筋肉の減少につながってしまいます。
痩せる体質を作る、ダイエットをする、という観点から見ると、有酸素運動より無酸素運動の方が効果的です。
痩せるためには、”基礎代謝を上げ(=筋肉量を増やす)て、痩せる体質をつくる”ことが重要です。
筋分解を促進してしまい、基礎代謝を下げてしまうのでダイエットにおいては”有酸素運動”はおすすめしません。
ストレス緩和ができる程度の軽いウォーキングを行いましょう。
まとめ
“無酸素運動”と”有酸素運動”は、行う目的を変えて、取り入れることが必要です。
違いについて、おさらいしましょう。
無酸素運動
・”糖質”をエネルギーとして使う
・”有酸素運動”と比べ、長時間はできない
・基礎代謝を上げ、痩せやすい体を作ることができるため、ダイエットにおすすめ
有酸素運動
・”脂肪”をエネルギーとして使う
・継続的に長時間行いやすい
・ダイエット中は、軽いウォーキング程度で、筋分解をしないように対策する
筋トレやランニング、ウォーキングを目的別に分けて、実践し、理想の体を手に入れましょう。
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